【良書】広告コピーってこう書くんだ!読本 〜「もっと伝わる表現をしたい」そんなあなたへ〜

レビュー

はろー、むーあんりみてっどです。今回は、コピーライターである谷本雅計さんが書かれた「広告コピーってこう書くんだ!読本」について、私なりの感想やまとめを紹介してさせていただきます。

広告コピーってこう書くんだ!読本

こんな人にオススメ

  • 文章を書く仕事や趣味をしている人
  • もっと伝わりやすい表現力を身につけたい人
  • コピーライターを目指している人

グッドポイント

”発想法ではなく発想体質へ”

まず序章で語られているのは、この本では読者を発想体質に変えていくためのヒントを紹介していくと宣言されています。発想法を学ぶのではなく、常に自分の思考を発想する頭に変えていくかがミソなわけですね。

では、どうすれば発想体質なれるか。「なんかいいよね」の禁止です。日々暮らしている中で、映画や本の感想だったりを「なんかよかったよね」で済ましてはいないですか?(かくいう私も語彙力が乏しく「なんかいいよねに頼っていました…」)それを一切禁じて、なぜその映画がよかったのか?なぜその本に感動したのかを言葉にするというものです。こういう工夫があったからカッコイイ演出に見えたとかそういう感想にするよう日々心がけるのです。

これが「受け手」から「作り手」へと変わるためのメソッドということです。「なんかいいよね」で、消費したコンテンツの感想を済ましていた私は強く反省して、このメソッドを知ったその日から「なんかいいよね」を禁じました。感想を具体的に書けた時の爽快感。

“散らかす→選ぶ→磨く”

コピーを考えるとき、コピーを書くという作業は”散らかす→選ぶ→磨く”の3ステップに分けることができます。

まず「散らかす」。これはコピーを書こうとしている対象(商品や企業など)を可能な限りの視点で、その課題について書き散らしていくことだそうです。
2つめのステップ「選ぶ」。この作業では、「受け手にとって本当に意味があるものはどれか」という視点で、書き散らしたものから選別します。

最後の「磨く」ステップでは、選んだものに注力してわかりやすさや印象深さなどに磨きをかけます。
どれぐらい散らかすかというと、ひとつの課題につき100本は最低でも書くそうですが、経験を積むにつれ、「散らかしながら選ぶ」ことができるようになり、最終的にはすべてのステップを並行して行えるようになると著者は言います。

この3ステップは、コピーに限らずあらゆる表現でも活用できる考え方だと私は思います。私は趣味で作曲をするのですが、まずアイデアを出来る限り「散らかし」て、その後どれが良い曲の種になるかを考えて選んだりしています。選んだフレーズなどを洗練していくなど、まさに通ずるものがあると感じました。私の場合、文章を書くにあたっては、この3ステップを実践できていなかったので、この本を読んでからは、強く意識して文章を書くようにしています。

”常識とコピーと芸術”

人の反応は大きく分けると「そりゃそうだ」「そういえばそうだね」「そんなのわかんない」の3つに分けられます。
例えば、目の前に豆腐があるとします。その豆腐に対して、「この豆腐は白い」と言えば「そりゃそうだ」という反応が返ってくると思います。これが常識です。至極当然のことを口にしていますからね。次に、「この豆腐の白さは、現代の不安を表している」と言えば「そんなのわかんない」と言われてしまうでしょう。大袈裟にいうと、これが芸術です。最後に、「豆腐は栄養が豊富で、”畑のステーキ”みたい」などと言ったときに、「そういえばそうだね」という反応が返って来れば、それがコピーだと著者は言います。

「そういえばそうだね」という反応は、相手の無意識だけどそう考えているものを言語化した時に得られるもので、コピーの納得感が生まれるポイントはそこにあると考えられます。言葉にできずにむずむずしているところを、上手に突いてあげるのが納得あるコピーなのかも知れません。

この”常識とコピーと芸術”という考え方も日常に応用できると私は思います。たとえば、日常会話の中で、当たり前のことばかりしゃべっていたり、突拍子もなく詩的なことばかり話されていたら、うんざりしてしまいませんか?自分が言語化できていないことを、相手が話してくれたとき、共感が生まれ、会話が盛り上がりませんか?私は、「そういえばそうだね」を話し相手に思ってもらいたいと思いながら話すようにしています。バランスは大切だとは思います、最後はバランスですね。

アクションプラン

この本を読んで、私が最低限これだけは実践しようと思ったことは以下の通りです。

「なんかいいよね」の禁止、次につながる感想を持つ!

グッドポイントに挙げた他の2つ、”散らかす→選ぶ→磨く”と”「そういえばそうだね」を意識する”ことも重要だとは思うのですが、やはり作り手目線を持つためのメソッドとして活用できると感じましたし、自分がなりたい理想像に近づくためのトレーニングになると思いました。このブログにも活きてくると思いますし、おもしろい感想が言えない「なんかいいよね」状態がコンプレックスでもあったので、今後は「なんかいいよね」を禁止して自分の言葉で表現できる人になりたいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました